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【2024/04/27 11:41 】 |
大学の学長だろうが関係無し4

いよいよ本命リニアネタ。

http://blogs.yahoo.co.jp/kendaigakucho/20309145.html

事故ではなくてここで着目しなくてはいけない「損失の総量」とは、システムの完成に投下される過大な出費とそれによる「事業の失敗=経営破綻」の危険です。

すごいですね、事業の失敗について考えるには、インフレ率がいつまで実質マイナスのままか、金利が突然上がらないか、政府がトチ狂った法律を作らないかが問題なので、そこらへんはどうなってるでしょう?

この事業、2045年までに総工費9兆300億円を投入して東京・大阪間にほぼ直線のガイドウェイを敷設するのだそうですが、今まで、一事業に限定してこのような巨額の投資をした<民間事業>の例は全くありません。

なんで一事業に限定しなきゃならないのかが意味不明ですね。名古屋で区切るのだし。そして、額なんて、物価上昇・インフレという現象を考えれば物価上昇率で換算しないで比較したらダメなことくらいサルでもわかりますね。たとえば100年くらい前は1000円でも家建ちました。どっかの文豪の支払いがそういうケタの世界でした。

でも今の日本国内では1000円で建ててくれる大工はいませんね。

まず、2027年までに東京・名古屋間を5兆円の投資によって開通させるそうですが、それすらも完成までのむこう15年間JR東海にはびた一文の収入がありません。収入どころか金利の支払いだけが重くのしかかります。

初年度にいきなり5兆円の借金をして作るわけではありません。JR東海は現在は東海道新幹線の更新や、鉄道施設購入長期未払金の1・2号に投じている営業キャッシュフロー3000億円と金利3%の社債でまかなうので、金利支払いは今と変わらない。収入だって東海道新幹線が稼ぎ出してくれるので心配要らず。

加えて、この9兆円という総工費、嘘も隠しもない誠実に積み上げた数値であろうとは思いますが、着工から完成まで机上の予定でも32年。こういう一世代以上にも及ぶ長期の大事業が予定金額でおさまった歴史は無数にある土木事業でただの一つもありません。

当たり前です。物価は上昇します。インフレです。そして経済も成長します。物価上昇率から経済成長率を差っ引いた額が真の予定額超過です。経済が成長すれば政府の税収だって企業の収益だって額面が同じように成長していくので問題ありません。そしてその場合、金利は総量規制が緩ければ成長率を下回るもんなので、長期的には物価換算の実質の負担額は小さくなります。

つまり、工事内容に大きな変更がない場合、予算超過が大きければ大きいほど、また工事期間が長ければ長いほど実質負担額が低くなる。

明治の丹那トンネル工事では頭初予算の6.5倍かかっています。近くは本四架橋。はるかに短い工期にもかかわらず3本が3本とも5,000億円の頭初予算が1兆円余に、長良川河口堰は6.35倍、八ッ場ダムにいたっては天文学的倍率を要して未だ終了しません。

これらは前記の通りに物価上昇による恩恵を受けてます。工事内容の変化を考えると安く作れたというのに文句を言うというのが分からない。

しかしこれらはいずれも国家事業でしたから、合わない帳尻を強引に合わせることができました。

どう強引に合わせたのかの言及無し。

しかし、リニア計画は民間事業。失敗は、畢竟、企業倒産で終わるしかありません。

リニアが失敗に終わったって債務のピーク値は5兆円、これは鉄道施設購入長期未払金(なんと金利は4~6%ほどと高利)によって債務残高が積みあがってたころの5.4兆円を下回るので、東海道新幹線さえ生きてれば必ず返せます。実績アリ。だから企業倒産はあり得ません。経営について語るなら、JR東海のIR資料くらい読んだらいいのに。

しかし、鉄道事業は准公共事業であってみれば倒産して市場から撤退するというわけにはいきません。JR東海は、東海道新幹線をはじめ大動脈や小動脈、日本国の生命に係る鉄路を所有する大切な会社です。これが無くなったら、これによる<発生後の損失の総量>は間違いなく無限大です。

リニア中央エクスプレスは、リスク方程式の右辺=<資金ショート>という「事故の発生確率」をゼロにしない限り、<大動脈破裂>という無限大のリスクにつながる危険な賭けだと承知しなくてはなりません。上記の国土交通省交通政策審議会・中央新幹線小委員会の委員諸氏は、そこまで案じて着工許可を下されたのだろうとは思いますが、着工までの2年間慎重・真剣・徹底的検討を期待したいと思います。

 

ということで大変ご心配なさってるようですが、まったくの取り越し苦労ですので忘れて安眠なさって下さい。

なお、参考までにIR資料へのリンクを張っておくので、次にリニアのことを考える際にはぜひお読みになってください。

http://company.jr-central.co.jp/index.html
http://company.jr-central.co.jp/ir/factsheets/_pdf/factsheets2011-11.pdf
90年代初頭の債務残高は5.4兆円です。

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【2011/11/01 15:32 】 | 新幹線のアンチは考えが足りない | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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