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1、加減速度と引張力・ブレーキ力
列車を加速させるためには、列車抵抗とバランスする引張力にさらに余分の引張力を要す。これを一種の抵抗とみなしたものが加速度抵抗で、列車重量W[t]の列車 に加速度A[km/h/s]を与えるのに必要な引張力は、回転慣性抵抗を考慮して28.35に(1+x)をかけて次の通り。 またブレーキ力D[kg]として加減速度は
回転慣性抵抗の分の28.35×(1+x)は在来線で30.9、新幹線で29.8、その他では30.0を取る。 2、引張力 引張力F[kg]は特性引張力、粘着引張力、電気車であれば起動引張力のうちの最低を取る。 (1) 特性引張力は各種方式により異なるので詳細は他に譲るが、VVVFインバータ機では
(2) 粘着引張力、または粘着牽引力Ff[kg]は粘着係数μを速度V[km/h]を用いた計画式で計算する。
以上から 粘着牽引力Ff[kg]=1000×μ×動輪上重量Wd[t] (3) 起動引張力Fs[kg]は電動機に流せるアンペア数に限界があってトルクが制限されるために生ずる制限で、詳しくは電気に詳しい人に譲るとして、趣味人的に は起動加速度から逆算して用いる。 起動引張力Fs[kg]=起動加速度As[km/h/s]×28.35×(1+x)×列車重量W[t]+列車抵抗R[kg] ただし列車抵抗R[kg]は0[km/h]のものとし、出発抵抗は無視する。 3、加減速度の計算とグラフ化 回生制動を前提とし、最大減速力が起動引張力と等しい場合、
速度がV1からV2に変化するとき、その差d[km/h]が十分小さければそのときの時間T[s]と距離S[km]は 加速時間Ta[s]=d/A、減速時間Tb[s]=d/B、距離S[km]=VT/3600 これを連続計算して積算すると加速曲線と減速曲線を得られる。グラフからの読取形式を次に定める。 ある性能(P[kw]、Rt[kg/t]、W[t]、Wd[t])の列車がn[‰]の 勾配でV1からV2[km/h]に加速したとき 走行距離Da(+n , V1→V2)[km]、走行時間Ta(+n , V1→V2)[s] ある性能(P[kw]、Rt[kg/t]、W[t]、Wd[t])の列車がn[‰]の勾配でV2からV1[km/h]に減速したとき 走行距離Db(-n , V2→V1)[km]、走行時間Tb(-n , V2→V1)[s] 以上をエクセルに落とし込むと http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/8081b41d86f00e289bca187351ddd727/1320680825 このようなグラフを得られる。このグラフさえあれば加減速の時間・距離を好きなように求めることができる。 |
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鉄軌道の場合、列車抵抗は
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簡単に精度良く新幹線やリニアの速度制限を計算してみようぜという話。理屈としては以下の通り。
床面の傾斜角はカントや車体傾斜角から計算するようにすればよい。ラジアンを°に変換するとか噛ませてエクセル化するとこうなる。 http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/8081b41d86f00e289bca187351ddd727/1320493548 とりあえず5km/h刻みで制限速度を出すようにしといた。在来線については今までいろいろな人によって計算方法が紹介されてきてるんで、そちらに譲る。 |
機関車さん
・ある荷物を5kgの力で押して10m先に持っていく仕事があります。 この場合、仕事=5×10=50
・AさんとBさんがその仕事をしていますが、Aさんは5秒、Bさんは10秒でやります。
Aさん 50÷5=10 Aさんのほうが倍偉いというのが分かりました。これを仕事率といいます。 仕事率=力×距離÷時間 です。ここで「距離÷時間=速さ」なので、 仕事率=力×速さ です。
さて機関車さんは、イマドキな遊輪が無い人の場合、低い速さだと体重×0.3くらいしか力出ません。
H級134.4tの機関車さん 仕事率=134.4t×0.3×速さ
になります。ようは体重で力持ちかどうか決まっちゃうんですね。じゃぁ足の速さはどうでしょう?
H級134.4tの機関車さん 仕事率=134.4t×0.2×52km/h さて、仕事率には機関車さんそれぞれに限界があります。心臓がバクバク言っちゃうんですね。体温上がっちゃうんですね。限界突破で体ぶっ壊します。それは困りましたね。
限界は突破しないことにしましょう。Hさんは4000kWが限界です。Fさんは6000kWが限界です。Dさんは4000kWが限界です。体が小さいのにHさんより体力あるんですね素晴らしい。77km/hのときのことを考えましょう。
H級134.4tの機関車さん 仕事率=22.85tの力×77km/h=5000kW あれれ、Hさんは体力突破しちゃいました。不味いですね。息切れして斃れてしまいます。少し力を抜いて走りましょう。18.28tの力なら4000kWになります。
H級134.4tの機関車さん 仕事率=18.28tの力×77km/h=4000kW 体力に合わせて走ったら、HさんはFさんに追いつかれてきました。これ以上速度を上げるとさらに逆転していきます。 さてさて、これらは粘着係数計画式を新幹線のものを用いており、これはJRが在来線の機関車に用いている式に比べてかなり低めに出るので、上記の式はかなり強調した話であることをご理解ください。 出力の計算
ニュートン方程式から、加速させる力[kgf]=重さ[kg]×加速度[m/s^2]。これは感覚的にもOKなはずですね。 加速させる力[kgf]=重量[kg]×加速度[m/s^2]÷9.8[m/s^2] (=1[N]) これを
1000×列車重量[t]=列車重量[kg] を使って列車重量[t]と加速度[km/h/s]で計算できる式に変えると、
加速させる力[kgf]=1000×列車重量[t]×1000/3600×加速度[km/h/s]÷9.8 次に引張力と速度と仕事率の関係は 仕事率[kgf・m/s]=引張力[kgf]×速度[m/s] これを1[m・kgf/s]≒9.80665 [W]、1[km/h]=1000/3600[m/s]で書き直すと
出力[kW]=引張力[kgf]×速度[km/h]×1000/3600×9.80665 で、ある速度のときにある加速度を与えるのに必要な出力は、②式の「引張力[kgf]」に①式の「加速させる力」を代入してやれば良く、 必要な出力[kW]=28.35×列車重量[t]×加速度[km/h/s]×速度[km/h]÷367 となる。 |
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