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http://blogs.yahoo.co.jp/kendaigakucho/20328674.html 昨日の「(続)リスク方程式」では、JR東海リニアモーターカーの泣き所は効率の悪さだと書きました。この悪い効率のシステムである上に高速度を実現・達成するために初速度を非常に高く取ろうとします。そうしないと磁気浮上しないからです。そのためには出発時の電力容量を相当に高く取らないと実現できないはずです。すなわち、受電設備の大容量化が必至というわけです。 150km/h以上で浮くってだけのことで「初速を高く」は意味が不明。また出力が最大になるのは加速最終端・・・つまり500km/hに達するその瞬間であって出発時は大して出力要らないよ。0km/hのときのことじゃないって言われたって、仕事率=力×速度なんだから速度Maxのときが一番に決まっておろうが。この人は根本的に力学が分かってない。 残念ながらJR東海リニアモーターカーの必要最大電力は秘密のベールの中にあって知らされていません。 効率が日々改善されてるし開業は2027年、どの程度が必要になるかJRC自身も分かりません。今大体この程度という話はできるから、パブリックコメントに500km/hのときの数字が出てくるわけです。 公式に発表されているのは、ほぼ1時間で東京・名古屋間を完走するに要する電力量が1列車あたり8万1,000kWhということだけです。 典拠が不明。いったいどの資料なんだろうか? この8万1,000kWhは、いわば鉄道会社が電力会社に支払う電力料金にかかる数値であって、これよりも出発時に必要な瞬時ピーク電力(家庭で言う契約電流に相当)が大問題です。
トランスラピッドの数字を使うのは不適当。浮く仕掛けからして違うシステムなのだから。 仮りに、朝のラッシュアワーで全線に5列車、上下で10列車が走行しているようなケースを考え、これが同時に各駅を発車するような偶然が発生すると、320万kW、 中央制御室で地上側から制御するんだから同時発車がまずいなら同時発車しないように制御すればいいだけ。 つまり原子力発電所3基分の容量の電力が必要になります。つまり、電力会社としてはこれだけの容量を提供しなくてはならないのですが、実際に支払ってもらえる電力料金は東京・大阪間の走行所要時間1時間として、8万1,000kWh×10=81万kWhに過ぎません。実に81/320=0.25、電力会社にとっては負荷率25%の歓迎せざる客ということになります。しかも夜中は走らないので一層負荷率を低下させます。 リニアに供給する発電所だけ独立してるなんて阿呆な話は無い。たとえ320万kWというのが正しいとしても、電力会社にすれば供給能力を320万kWだけ上積みして、他と一体運用するだけ。今の新幹線と同様にね。だから専用の発電所を前提として計算するのは間違い。 また全体の負荷率なんて現状夏場に2~3倍くらいと大きく変化してる・・・東電だけで3000万kW超なので、いまさら会社三つにまたがって320万kWの変動が上積みになったってさしたる話じゃないよ。熱力や電力に詳しくないからだろうけど、発電所だって定出力運転なんて起動・停止の様子を無視してキセノンオーバーライドを心配するバカが騒ぐんでやってない原発を除けば割合当たり前の話だし、瞬間瞬間の変動なんかほぼ自律的に制御しちゃってるのも無視してるね。 いま、東京電力の原子力発電所事故によるエネルギー政策が見直されようとしています。IEA(世界エネルギー機関)は2030年には原油価格がバレル300ドルと予想しています。こういう時代にあって、このような質の悪いエネルギー消費の形態が許される環境にはありません。ビジネスシーンの時間短縮のために交通機関の高速度の必要性に意味が無いのは、すでにコンコルドの失敗で証明されています。他方で今やインターネットを使ったTV会議システムがタダ同然の経費で十分に代替できる時代になりました。本来鉄道はエネルギー効率の実に高いシステムでした。エネルギー価値が高く、価格が高騰する現代、経済・環境・民生にとって最適な鉄道の在り方をもっともっと真剣に考えるべき時だと、私は考えます。 そんなにエネルギー問題が心配なら、まず飛行機の国内線を全廃して鉄道に振り向けたほうがいいんじゃないの?リニアよりずっと食うよ? |
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