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需要予測が出るまえにやった考察なので、そのへんの数字が異なるけれども、でもまぁそこまで乖離してないしということで。
推算なら無関係者でも多少怪しいが何とかやれる とある資料の図3-4、3-6、3-7を見ると、請負金とCO2と工事延長と土量はかなり素直に比例関係にあることが分かる。同じ道路トンネルというカテゴリだからかもしれないことは断りを入れておきます。 さて、この資料からは、請負金120億円あたり二酸化炭素排出量一万トン、工事延長4200mあたり二酸化炭素排出量一万トン、土量32万m^3あたり一万トンという数字が読み取れる。このうち請負金あたり排出量を用いてリニア中央新幹線の建設に伴うCO2排出量が、航空機からの移転で何時の時点で収支がつくか計算してみる。 リニア中央新幹線は(一旦休題中だが)Cルートで建設されるとして、総延長は名阪間144kmを含め420km、286kmで建設費は48000億円だから比例計算すると、 48000億円÷286×420≒70490億円 である。120億円あたり一万トン排出されるとして、 70490億円÷120億円≒587.4万トン のCO2が排出されることになる。運行に伴うCO2排出量は、国交省の資料の実績値を用いて、東京大阪間515.4kmを新幹線N700が4.8kg/人=0.0048t、B-777は48.4kg/人=0.0484t、東海発表の資料ではリニアは新幹線の三倍なので、 0.0048t÷515.4km×420km×3≒0.0117t となる。 供給量が足りていない。 JR西日本広報部『データで見るJR西日本 2007』より、1995年以後の東京大阪間における新幹線対航空機シェアを引き、さらにJR東海の資料から東海道新幹線の輸送人員を並べると、
年度 シェア% 新幹線輸送人員 と、東海道新幹線は景気後退期を過ぎて輸送人員が回復基調に乗った後もシェアは全然回復していない。長期低下傾向に歯止めがかかっていない。 ここでJR東海がリニア全線開業後の需要について、現状の最大1.44倍(この資料がちょっと見当たらない。見つけたら張るので。)と言った意味が出てくるのである。2006年あたりのシェアを見ると、東京大阪間の需要をほぼ全て奪うとそのまま1.5倍奪えるということになる。さすがに全需要を奪うというわけにはいかず、航空の九割を奪うとして1.44倍という計算になったのだろう。ほんとは有効エリアで積算してるんだろうけどさ。 で、この数字が先の国交省の調査の数字から計算されるシェアとは異なるのが悩みのタネである。まぁいいや、鉄オタだからJRの数字を優先しよう。
で、現状、旅客地域流動調査によれば東京圏(南関東)~大阪圏(阪神)の乗客流動は13万人/日である。 ここからCO2計算をやり直すと、
新幹線 4745万人×2÷3×0.0048t=15.18万トン リニアへの移転後は・・・ リニア 4745万人×0.0117t=55.52万トン
JR東海の予測では新幹線に残るぶんもあるため、55.52万トンはJR観点で最悪のパターンと見ていい。 587.4万トン÷36.21万トン=16.22年 となる。 JR西日本の数字を疑い、他の条件を入れても有利になるだけ さてJR東海のIR資料の推算だと、新幹線対航空のシェアは81:19である。2005年の国交省調査では10%程度の自動車の存在がある。これとJR西日本の数字を比べると、「航空」ではなくて「航空その他」であると推測される。生資料見ろよ俺と言いたいが時間かかるんで遠慮しておく。JR東海の推算と国交省だけで信頼性はある程度確保できるであろうから。 で、「その他」は何かというとツアーバス・高速バス・乗用車である。CO2排出量でいくとこれら自動車は航空機よりも一人当たり排出量は大きい。ということは、実際には 新幹線:航空:自動車=7:2:1 だとしても、リニア新幹線がシェアを奪えば奪うほど、また新幹線に残る需要も考慮されればされるほど、前項の16.22年という数字は小さくなってゆくのである。 PR |
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