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鉄軌道の場合、列車抵抗は
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簡単に精度良く新幹線やリニアの速度制限を計算してみようぜという話。理屈としては以下の通り。
床面の傾斜角はカントや車体傾斜角から計算するようにすればよい。ラジアンを°に変換するとか噛ませてエクセル化するとこうなる。 http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/8081b41d86f00e289bca187351ddd727/1320493548 とりあえず5km/h刻みで制限速度を出すようにしといた。在来線については今までいろいろな人によって計算方法が紹介されてきてるんで、そちらに譲る。 |
社会的要請と経営の自由度、さらに戦争絡みの余剰人員の観点から。こんな書き方してるのも割と珍しいんじゃないかなと思う。多少手は入れてあるが、新規採用人数の問題とか財投による資金調達の強制とか十河信二の首を前提としたペテンとか足りない気はする。でもまぁVer.0.2くらいなんじゃないかということで。
官設鉄道は、この流れの中、朝鮮・満州・台湾に多くの鉄道員を供給し、またその不足を国内で雇い入れ、さらに朝鮮・満州・台湾では現地先住民、多植民地からの移民の他に現地に進出した日本人を採用し事業を拡大していった。さらに徴兵による不足分も国内では女子含め新規に雇った。 大陸における利害対立、日中戦争の長期化、経済封鎖、国内世論の熱狂から第二次大戦に突入し、敗北して鮮満台から日本は撤退することとなった。 それに伴い技術伝承のための一時的な遅れはあれ数年内で一気に鉄道員が引き上げてきた。元鉄道員で職にあぶれてるからと鉄道省では引揚者をすべてではないものの大量に雇い入れ、職員数が60万人を越えた。これは明らかに適正規模を超過していた。それも低めに見積もって1.5倍という規模で、日本国有鉄道はスタート時点ですでに合理化をせねばならなかった組織であった。 合理化の宿命を負った国鉄であったが、その公社体制は官営なのか民営なのかあいまいな体制で親方日の丸で職員を首切りしにくい上に労組結成が可能、さらに運賃決定権は国会承認。過激派左翼と在日朝鮮人と労組が合わさって大騒ぎの果てに吹田事件が起きるような世相で下山事件もあり合理化は遅々として進まず。自主的運営はまったく無理な話であった。 それでも、自動車が普及しておらず、田舎の生活向上・発展のためにはどうしても鉄道が必要な情勢だったから、国が身を切って整備するというのは統治としては十分成り立つ話で、政治が作らせたのに経営責任と赤字だけが公社である国鉄に来る。それを放置するのもどうかと、社会的要請なのだからと昭和24年4月28日・昭和25年9月20日の衆議院運輸委員会における不採算路線の存在の指摘、政治が作らせたのだからと昭和28年7月29日参議院本会議の不採算路線新設にあたっての国鉄への補助の議論がある。その中で云われた「全国的な一つの交通網というものを形成」は伊達ではない。 だが政治のやること、公社体制のおかげでワンクッション置かれるが故に徐々に政治の側の配慮は失われていき、社会的要請による投資は国鉄が自力で資金を調達せねばならず、昭和30年代にはすでに国鉄経営陣は将来の経営破綻を確かな未来として予測するに至る。(典拠:未完の国鉄改革) その昭和30年代から40年代にかけては国鉄が赤字に転落する一方で道路整備と自動車の普及が一気に進み、地方ではモータリゼーションの進展から不採算路線の廃止が社会的に許容される条件が整っていった。 国鉄は赤字に転落しようとやれるだけの経営改善と投資に身命を削り新幹線による交通革命を成し遂げた。新幹線は幹線の稼ぎ頭である特急を合理的に運営して、尚且つその速達性から新規需要も喚起したために非常に儲かった。残った東海道本線は大阪以遠への長距離優等夜行、普通列車、貨物列車が残るがこれらは新幹線に比べて非合理的な列車群である。電車化やヤード近代化で合理化は進めていたが、余剰人員をスパスパ切れるわけでなし、大きな設備投資は全部新幹線に持っていっただけあって少々苦しい。結局とんでもない非合理を抱えたままとなった。 新幹線開業前夜に国鉄総裁を引き継いだ石田禮助、「新幹線なんて危ないものを引き受けてしまった」と言ったくらい鉄道には暗い実業界出身の総裁で、実業界出であればこそ不採算部門を積極的に抱えるようなことは論理的に受け入れがたいものがあった。それゆえ昭和43年3月5日の運輸委員会での「国鉄はやりたくもない新線を政治にやらされた」という趣旨の発言につながる。それはかつて社会的要請として正当なもので、であればこそ国が出資すべきである・・・という論理で語られていたものであった。この時期に、不採算路線の存立基盤がすり替わってしまった。 東海道新幹線への投資が終了したことを受けて、特に混雑度が高い首都圏での通勤五方面作戦が昭和39年に決定された。やっと在来線の合理化とサービス向上に着手する。そして東海道新幹線は儲かったから、その次の山陽新幹線にもGOサインを出しやすい状況となる。が、すぐに国鉄自体は赤字に転落、さらに高度経済成長期のことで、建設費は徐々に上がってくる、国民の生活レベル向上で高いサービスレベルが求められ、また職員への給与も上げねばならない、何をやるにも値段が上がってきた。ところがこれに応じた運賃上昇は国会承認が必要なためどうしても遅れる、遅れる上に人気取りで低く保とうとする社会党、負けじと応じる自民党なんでは国鉄の収入増はなかなか望めない。そして道路整備が一気に進んで不採算路線では貨物列車がまるきり稼げなくなってきた。稼げないと言っても走ってる限りは人員が必要だから人員は減らない。運営を合理化できないからなおさら減らない。 サービス向上でしかないので新規の収入増はほとんど望めない通勤五方面作戦は、それでもやらねば首都圏がにっちもさっちも行かない、マトモに運行すらできない。だから資金が財投での調達になろうが必死こいて25年近くかけて完遂した。余剰人員も切れないから人員の整理も出来ない。もちろん運賃もろくに上げられない。設備だけ合理化されて終る。
首都圏以外の旅客列車も動力近代化で大幅に合理化はされた。不採算路線の類も千葉での気動車化による近代化を嚆矢とし、電化による電車化も推し進められた。 貨物列車もヤードの整備に大幅な投資がなされた。コンテナ化も進めた。ところが同時期に道路整備、自動車の普及は続き、ヤード継走による輸送はどんどんダメになって行った。自動化が進んだ近代的なヤードも無駄となった。これで大きな空振り投資が発生した。さらに支線区での貨物列車廃止ともなったわけだが、だからといって不要な人員を切れるものでもない。幹線系統だってヤード継走での輸送というスタイルに必要だった人員はヤード継走廃止で余ってくるわけだが、これまた切るに切れない。 ついに国鉄の経営破綻は衆目に明らかとなり、数次に渡る経営合理化計画の失敗と民営化に至る。が、民営化に先立っての大幅な不採算路線の廃止と人員整理は行われたが、人員整理は労組の抵抗でなかなか進まなかった。それでも最終的には断固として余剰人員が切られ、民営化が成し遂げられた。 JR化後は労組の抵抗もなく機材の構造自体の更新も大きく進む。民営化に先立って運賃も一気に上がった。債務もぎりぎり程度を負わせる程度にした。これでJRの本州三社が安定しないわけがない。三島会社だってそれほど酷くはない。JR貨物もあんだけお荷物扱いされていたにも関わらず、アボイダブルコストという配慮もあってやっぱり酷くはなく、バブル期と崩壊直後くらいは十分黒字も出していた。 で、JRになって問題が無くなったかと言うとそうでもない。社員の年齢構成が、若年層の欠如からいびつな形になってしまっている。これは社員教育その他の面でまったく喜ばしくない。民営化に伴う人員整理が理想的な形からは遠かったことと、バブル崩壊後の景気後退と、設備面・機材面でのさらなる合理化の進展に伴う所要人員数の減少が重なって新卒採用を大きく絞らざるを得なかったことが透けて見えてくる。
というわけで、人員が元々多かったこと、それが分かってるから合理化反対などの形で首切りに抵抗しまくった労組、人事権も経営権も中途半端な公社体制、それでも果たさねばならない国鉄としての国民生活に対する責務、道路整備と車の普及が一気に進んで必然的に対処が遅れたこと、サッパリ進まない幹線系統の合理化、物価上昇に追いつかない運賃値上げ、要因なんていくつもあって、「政治的思惑」の一言で片付くようなものではない・・・というのが俺の説。財政破綻なんて深刻化したのは昭和50年代のことだし、債務に占める新線建設費なんてその稼ぎと、特に新幹線における在来線の普通列車のサービス向上、さらに運賃問題を考慮すればそれほど大きくは見るべきではないものだ。 今、JRに「国鉄時代から旅情が無くなった」「行き過ぎた合理化」「車両数が減った、サービス低下だ」なんていうような批判はあるけれど、そんなもん稼ぎに応じて運営してるんだから当然のことで、地方でのロングシート化の推進も朝夕の通勤通学ラッシュに対応してのこと、急行が無くなったのだって差別化や高速バスへの対抗上の問題、失当もいいところだろう。
JR東海 2.96兆円 515.4km 57.4億円/km であり、山陽新幹線が田舎を走りつつトンネルは多くまた雪対策がいらなかったために安かったのかなぁ?という感じ。なんで、頭の回路の変な人たちが
東海道新幹線 0.47兆円 の簿価額で比べるのか意味不明だよなぁ。 |
収入実績の比較 JRCのリニアの資料で気付いた指標なのだけど、1人1kmを運んでどれだけ収入を得たのかという指標である。これは 運賃収入[円]÷運輸実績[人*km]=収入実績[円/人*km] で計算し、需要予測の人キロ数字に掛け算すると予想収入が、運行距離に掛け算すると予想平均運賃が計算できる。
JRCはリニアの資料で23.55円と言ってるからその通りなんだとして、JR東日本を見てみよう。H21年度で 439500000000[円]÷18152000000[人*km]=24.21[円/人*km] となる。
次に比較対象として同年度のANAを見てみよう。H22.3期の決算短信
H20年度 699389000000[円]÷37596329000[人*km]=18.60[円/人*km]
H20年度 677437000000[円]÷31746470000[人*km]=21.34[円/人*km] となる。一応、新幹線に比べて安いことは安い。それゆえ平均乗車率が50%近くまで落ちても(JREは41.4[人/両])黒字をしっかり出してる新幹線と、かなりカツカツな航空会社という差が出ている。 航空の場合は航空会社同士で競争が働くため、JALのように破綻後に国策で縮小均衡のために成績の良い路線でダンピングして旅客数を稼ごうとする会社が現れると途端に運賃レベルを落とさなければならなくなる不自由さがある。そして時間差モデルで明白な通りに、新幹線に対する時間差が120分程度でないとこの料金レベルでもシェアは均衡してしまう。旅客は新幹線に比べて航空を好んではいないのだ。 航空運賃値下げの可能性 ANAの国内線は平均搭乗率が64.5%くらいだから、便数なり機材規模なりで調整して平均搭乗率90%に引き上げられれば13[円/人*km]まで平均値を引き下げられる、つまり羽田千歳線は料金の平均値を11700円まで引き下げられる可能性がある。 逆に言えば8000円を実現するには、30%以上も経費を削減できなければならないのだけれども、ANAは経費の20%が人件費、これを半分にできてもまだ20%が残る。
http://www.ana.co.jp/ir/ir_shiryou/kessan/pdf/2010_04_2.pdf
どっから3500億円も削減するのか?羽田千歳線で全席8000円は無理なんじゃなかろうか。 |
需要予測が出るまえにやった考察なので、そのへんの数字が異なるけれども、でもまぁそこまで乖離してないしということで。
推算なら無関係者でも多少怪しいが何とかやれる とある資料の図3-4、3-6、3-7を見ると、請負金とCO2と工事延長と土量はかなり素直に比例関係にあることが分かる。同じ道路トンネルというカテゴリだからかもしれないことは断りを入れておきます。 さて、この資料からは、請負金120億円あたり二酸化炭素排出量一万トン、工事延長4200mあたり二酸化炭素排出量一万トン、土量32万m^3あたり一万トンという数字が読み取れる。このうち請負金あたり排出量を用いてリニア中央新幹線の建設に伴うCO2排出量が、航空機からの移転で何時の時点で収支がつくか計算してみる。 リニア中央新幹線は(一旦休題中だが)Cルートで建設されるとして、総延長は名阪間144kmを含め420km、286kmで建設費は48000億円だから比例計算すると、 48000億円÷286×420≒70490億円 である。120億円あたり一万トン排出されるとして、 70490億円÷120億円≒587.4万トン のCO2が排出されることになる。運行に伴うCO2排出量は、国交省の資料の実績値を用いて、東京大阪間515.4kmを新幹線N700が4.8kg/人=0.0048t、B-777は48.4kg/人=0.0484t、東海発表の資料ではリニアは新幹線の三倍なので、 0.0048t÷515.4km×420km×3≒0.0117t となる。 供給量が足りていない。 JR西日本広報部『データで見るJR西日本 2007』より、1995年以後の東京大阪間における新幹線対航空機シェアを引き、さらにJR東海の資料から東海道新幹線の輸送人員を並べると、
年度 シェア% 新幹線輸送人員 と、東海道新幹線は景気後退期を過ぎて輸送人員が回復基調に乗った後もシェアは全然回復していない。長期低下傾向に歯止めがかかっていない。 ここでJR東海がリニア全線開業後の需要について、現状の最大1.44倍(この資料がちょっと見当たらない。見つけたら張るので。)と言った意味が出てくるのである。2006年あたりのシェアを見ると、東京大阪間の需要をほぼ全て奪うとそのまま1.5倍奪えるということになる。さすがに全需要を奪うというわけにはいかず、航空の九割を奪うとして1.44倍という計算になったのだろう。ほんとは有効エリアで積算してるんだろうけどさ。 で、この数字が先の国交省の調査の数字から計算されるシェアとは異なるのが悩みのタネである。まぁいいや、鉄オタだからJRの数字を優先しよう。
で、現状、旅客地域流動調査によれば東京圏(南関東)~大阪圏(阪神)の乗客流動は13万人/日である。 ここからCO2計算をやり直すと、
新幹線 4745万人×2÷3×0.0048t=15.18万トン リニアへの移転後は・・・ リニア 4745万人×0.0117t=55.52万トン
JR東海の予測では新幹線に残るぶんもあるため、55.52万トンはJR観点で最悪のパターンと見ていい。 587.4万トン÷36.21万トン=16.22年 となる。 JR西日本の数字を疑い、他の条件を入れても有利になるだけ さてJR東海のIR資料の推算だと、新幹線対航空のシェアは81:19である。2005年の国交省調査では10%程度の自動車の存在がある。これとJR西日本の数字を比べると、「航空」ではなくて「航空その他」であると推測される。生資料見ろよ俺と言いたいが時間かかるんで遠慮しておく。JR東海の推算と国交省だけで信頼性はある程度確保できるであろうから。 で、「その他」は何かというとツアーバス・高速バス・乗用車である。CO2排出量でいくとこれら自動車は航空機よりも一人当たり排出量は大きい。ということは、実際には 新幹線:航空:自動車=7:2:1 だとしても、リニア新幹線がシェアを奪えば奪うほど、また新幹線に残る需要も考慮されればされるほど、前項の16.22年という数字は小さくなってゆくのである。 |